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Giro d'Italia 2010 STAGE-1
By ilho. 2010/05/10 00:02

카테고리 :: BIKE

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灰色の雲が低く重く街の上に垂れ込める。5月だというのにアムステルダムには冷たい空気が充満し、断続的に小さな雨粒に見舞われた。石畳の多い路面は滑りやすくなり、街のいたるところに張り巡らされた路面電車のレーンは危険な武器へと姿を変えていた。それでも悪天候には慣れっこで、欧州一の「自転車大国」オランダの人々は、公共交通機関が完全に麻痺した街の中心地に軽々と自転車でやってきた!コース沿いをのんびり走りながらベスト観戦ポイントを探す人、レースを終えてチームバスへと走る選手の後ろで必死にペダルを漕ぐ人、楽しみ方は人それぞれ。レース後に表彰台で美酒に酔いしれたブラドレー・ウイギンズのセリフが、オランダスタートの成功を絶妙に言い表している。

「まるで2007年ツールのロンドンスタートのときのように観客が多かったね。ルート上はビールとタバコの匂いで充満していたけど……(笑)。でも歓声はすごく大きくて、沿道の両側にまるで『音』の壁ができたみたいだったよ」

大会前の木曜日には「6人のグランツール勝者+1人の世界チャンピオン(シモーニ、ガルゼッリ、クネゴ、バッソ、サストレ、ヴィノクロフ、エヴァンス)」が記者会見を開き、さらに開幕前夜には旧証券取引所劇場でチームプレゼンテーションが煌びやかに行われた。そしてオランダスタート三部作(2009年ブエルタ@アッセン→2010年ジロ@アムステルダム→2010年ツール@ロッテルダム)の第2章が、2010年5月8日土曜日の13時55分、ついに幕を開けた。アムステルダムの合言葉は「ジロマニア!」。スタート台真正面の国立博物館に掲げられたベアトリクス女王の巨大な肖像写真に見守られながら、198人の参加選手は3週間の長い戦いへと漕ぎ出していった。

 

日本からただ一人参加している新城幸也

4分の3ほどの選手が走り終えたころ、26歳のブレント・ブックウォーターが好タイムでフィニッシュラインに飛び込んだ。ゴールラインやプレスルームが「一体誰だ?」とざわついたほど、BMC レーシング所属のアメリカ人はほぼ無名に近い選手。ただし経歴を紐解いてみるとタイムトライアルに関しては確かな実力を持つ選手であり、2006年にはU23アメリカ選手権で世界選手権を制している。最終的には前述のウイギンズにタイムを追い抜かれることになるが……、それ以外の選手は全て押さえることに成功した。BMCのチームリーダー、カデル・エヴァンスでさえも彼の前に僅差で屈している。「いまだ言葉にならない。頭がぐるぐる回ってる」。予想外の好成績に戸惑う様子が、本人のTwitterに書き込まれている。

雨は完全にやんだが、一段と気温が下がった16時26分。152番目に新城幸也がスタートを切った。10分50秒以内を目指して全力を尽くし、結果は11分03秒の108位。「最後の2kmの石畳が思っていた以上にきつくて、タイムを失ってしまった。でも調子はいい。明日、明後日とコースに石畳が登場するけれど、今日のような状態ならば問題なく走れると思う。今ジロでは大逃げで区間勝利を狙って行く」と、ゴール直後に笑顔で語った。ちなみに日本人として史上4人目のジロ・デ・イタリア出場であり、新城幸也が目指すは区間勝利と日本人初のジロ・ツール「ダブル」完走だ。

ばら色のコースは、あたりが薄暗くなり始めた17時08分過ぎから、最大の盛り上がりを迎えた。デーヴィット・ミラーを皮切りに、ウイギンズ、イヴァン・バッソ、エヴァンス、1人おいてアレクサンドル・ヴィノクロフ、さらに10分後にカルロス・サストレという区間&総合優勝候補が次々とスタート台から飛び出していったのだ。すでに半分以上乾いた路面でTT巧者の英国人2人がギリギリの高速バトルを繰り広げ、さらにオーストラリアとカザフスタンのスピードマンたちも区間はもちろん、総合ライバルに先駆けて大会初のマリア・ローザを勝ち取ろうと全力疾走を見せた。

 

3位のタイムを出し、好調な滑り出しを見せたエヴァンス

しかし2000年ツールの初日マイヨ・ジョーヌのように初日マリア・ローザを夢見たミラーは、6秒差の7位で終了。またエヴァンスは2秒差3位、ヴィノクロフは5秒差4位と、あと一押しが足りなかった。後者2人と総合争いを繰り広げることになるバッソとサストレは、それぞれ首位から23秒と25秒遅れ。バッソは「期待していたよりも調整が遅れている」と記者会見でも漏らしており、またサストレはジロ前にわずか8日しかレースに出場してこなかったため、この程度のタイム差は自他共に予測済みかもしれない。2人は難関山岳がぎっしり詰まった大会3週目に向けて、むしろ静かに滑り出して、徐々にピークを上げていきたいと願っている。

無名や強豪の追い上げを払いのけたのは、本来は純粋なトラック選手&クロノマン、ツール総合4位に入った昨年7月からは何でもこなせるステージレーサーに転向したウイギンズだった。優勝タイムは10分18秒。そして自身にとって初めての――トラック競技の五輪金メダルならすでに3つ、世界選手権金メダルなら7つ手に入れてきたが――マリア・ローザに袖を通した。もちろん2010シーズンに創設されたばかりのスカイチームにとっては、記念すべき初めてのグランツールリーダージャージ。「5年以内にイギリス人のツール王者を輩出する」という大それた野心を掲げる英国チームの、栄光の歴史はここから始まるのかもしれない。

選手コメント

ブラドレー・ウイギンズ(スカイ・プロフェッショナルサイクリングチーム)
区間勝利、マリア・ローザ

 

マリア・ローザを着たウイギンズ

正直に言って、素敵な気分だよ。美しい初日タイムトライアルだったね。たくさんの観客が沿道に詰め掛けた。2007年ツール・ド・フランスのロンドンステージと比較してもいいほどだ。なんだか陳腐な言い方かもしれないけれど、ボクは単純に子供のころから自転車レースの大ファンだったんだ。特にレースの歴史や昔話が大好きだった。ジロのビデオも今までたくさん見てきたし、だからフォンドリエストとかブーニョとが着てきたマリア・ローザをボクも着れるというのが純粋に嬉しいんだ。このジャージは多くの意味を持つ。ツールに続いてジロは世界で2番目に重要な大会だ。このジャージは一生家に飾っておくよ。

今はこうしてジャージを手に入れたのだから、できるだけ長く守りたい。1日、1日を走っていくだけ。でもこの先3週間、今日と同じレベルを保ち続けることができるか分からないし、多くの選手がジロの総合を勝ち取るためにしっかり調整してきている。一方のボクは、リエージュ~バストーニュ~リエージュが終わってから今日までの2週間、この第1ステージを勝ち取るためだけに練習を続けてきた。そして明日以降は、全てツール・ド・フランスへの調整のために走るんだ。もちろんジャージを守るために全力は尽くす。そして全力を尽くして、ついにジャージを失ったときは、チームメイトのチオーニのために走るつもり。シーズン前から、チオーニはこのジロを最大目標に掲げてきたからね。

2010/05/10 00:02 2010/05/10 00:02

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